(PHP 5 >= 5.2.0, PHP 7, PHP 8, PECL json >= 1.2.0)
json_decode — JSON 文字列をデコードする
JSON エンコードされた文字列を受け取り、それを PHP の値に変換します。
json
デコード対象となる json 文字列。
この関数は UTF-8 でエンコードされた文字列でのみ動作します。
注意:
PHP の実装は、 » RFC 7159 の JSON のスーパーセットです。
associative
true の場合、返されるオブジェクトは連想配列形式になります。
false の場合、返されるオブジェクトは object になります。
null の場合、返されるオブジェクトは flags に
JSON_OBJECT_AS_ARRAY が設定されているかどうかによって、
連想配列形式か object かが変化します。
depth
デコードするデータのネストの深さの最大値。
この値は 0 より大きく、
2147483647 以下でなければいけません。
flags
JSON_BIGINT_AS_STRING,
JSON_INVALID_UTF8_IGNORE,
JSON_INVALID_UTF8_SUBSTITUTE,
JSON_OBJECT_AS_ARRAY,
JSON_THROW_ON_ERROR.
からなるビットマスク。
各定数の意味については
JSON 定数のページ
に説明があります。
json でエンコードされたデータを、適切な PHP の型として返します。
クォートされていない true、false および
null はそれぞれ true、false
そして null として返されます。
json のデコードに失敗したり
エンコードされたデータがネストの最大値を超えているなどの場合、null を返します。
depth が範囲外の値の場合、
PHP 8.0.0 以降では
ValueError がスローされます。
それより前のバージョンでは、
E_WARNING レベルの警告が発生していました。
| バージョン | 説明 |
|---|---|
| 7.3.0 |
flags パラメータに
JSON_THROW_ON_ERROR
が追加されました。
|
| 7.2.0 |
associative は nullable になりました。
|
| 7.2.0 |
flags パラメータに
JSON_INVALID_UTF8_IGNORE および
JSON_INVALID_UTF8_SUBSTITUTE が追加されました。
|
| 7.1.0 |
空の JSONキー ("") は、
_empty_ というキーではなく、
空のオブジェクトプロパティにエンコードされるようになりました。
|
例1 json_decode() の例
<?php
$json = '{"a":1,"b":2,"c":3,"d":4,"e":5}';
var_dump(json_decode($json));
var_dump(json_decode($json, true));
?>上の例の出力は以下となります。
object(stdClass)#1 (5) {
["a"] => int(1)
["b"] => int(2)
["c"] => int(3)
["d"] => int(4)
["e"] => int(5)
}
array(5) {
["a"] => int(1)
["b"] => int(2)
["c"] => int(3)
["d"] => int(4)
["e"] => int(5)
}
例2 無効なオブジェクトプロパティへのアクセス
オブジェクトの中にある、 PHP の命名規約では使えない文字 (ハイフンなど) を含む要素にアクセスするには、 要素名を波括弧とアポストロフィで囲みます。
<?php
$json = '{"foo-bar": 12345}';
$obj = json_decode($json);
print $obj->{'foo-bar'}; // 12345
?>例3 json_decode() でのありがちな間違い
<?php
// 以下の文字列は JavaScript としては有効ですが JSON としては無効です
// 名前と値はダブルクォートで囲む必要があります。
// シングルクォートは使えません
$bad_json = "{ 'bar': 'baz' }";
json_decode($bad_json); // null
// 名前をダブルクォートで囲まなければなりません
$bad_json = '{ bar: "baz" }';
json_decode($bad_json); // null
// 最後にカンマをつけてはいけません
$bad_json = '{ bar: "baz", }';
json_decode($bad_json); // null
?>例4 depth エラー
<?php
// データをエンコードします。ネストの深さは4です (array -> array -> array -> string)
$json = json_encode(
array(
1 => array(
'English' => array(
'One',
'January'
),
'French' => array(
'Une',
'Janvier'
)
)
)
);
// さまざまな深さのエラーを表示します
var_dump(json_decode($json, true, 4));
echo 'Last error: ', json_last_error_msg(), PHP_EOL, PHP_EOL;
var_dump(json_decode($json, true, 3));
echo 'Last error: ', json_last_error_msg(), PHP_EOL, PHP_EOL;
?>上の例の出力は以下となります。
array(1) {
[1]=>
array(2) {
["English"]=>
array(2) {
[0]=>
string(3) "One"
[1]=>
string(7) "January"
}
["French"]=>
array(2) {
[0]=>
string(3) "Une"
[1]=>
string(7) "Janvier"
}
}
}
Last error: No error
NULL
Last error: Maximum stack depth exceeded
例5 json_decode() で大きな整数値を扱う例
<?php
$json = '{"number": 12345678901234567890}';
var_dump(json_decode($json));
var_dump(json_decode($json, false, 512, JSON_BIGINT_AS_STRING));
?>上の例の出力は以下となります。
object(stdClass)#1 (1) {
["number"]=>
float(1.2345678901235E+19)
}
object(stdClass)#1 (1) {
["number"]=>
string(20) "12345678901234567890"
}
注意:
JSON の仕様は JavaScript そのものではなく、JavaScript のサブセットです。
注意:
デコードに失敗した場合は、json_last_error() を使用すればエラーの正確な状態を知ることができます。